Customer`s Voiceお客様活用事例
お客様の活用事例から阪神港(神戸港および大阪港)ならではの利用メリットや
01輸出荷主様
阪神港内航フィーダーの活用で
トラックでの長距離輸送を削減
- 住友ゴム工業株式会社
- タイヤSCM本部 物流部 輸出入グループ
- 谷様
住友ゴム工業のビジネス、輸出入の概況について教えてください。
住友ゴムグループは、企業理念体系Our PhilosophyのPurposeである「未来をひらくイノベーションで最高の安心とヨロコビをつくる。」を起点とし、独自のゴム技術を活かしてタイヤ・スポーツ・産業品を軸に事業を展開しています。
本社は神戸市にあり当社のビルから阪神港を眺める事ができます。国内生産拠点として6工場を有しており、これらの中で特に宮崎工場・泉大津工場が輸出入ともに阪神港を利用しています。タイヤの原材料となる天然ゴムを東南アジアから輸入。当社の主力商品である自動車用タイヤを世界各国に輸出しています。
阪神港をご利用いただくウェイトが高まっています。従来の物流にはどんな課題があったのでしょうか?
当社宮崎工場製のタイヤを世界各国に輸出しております。グローバルに展開する船会社の航路及び空コンテナが潤沢にある阪神港が輸出港として最も適していますが宮崎工場からは距離が遠く、九州北部から輸出する事が多いです。
しかしながら、2024年問題(働き方改革関連法による労働時間上限厳格化、九州内のドライバー不足)や環境対応ニーズを踏まえると、宮崎工場から輸出港までの陸送をより短縮する必要がありました。
新たな物流構築に向けた取り組みと、ハードルとなったこと、得られたメリットは何でしょうか?
荷主として自ら外航船社・該当自治体に協力要請を行い、宮崎工場の最寄りの志布志港から内航フィーダーと基幹航路を活用した阪神港接続ルートの輸出を拡大しました。拡大のためには空コンテナの確保及び地元港でのコンテナ蔵置に関連する協力が必要でした。この結果得られたメリットは2点。
1. 国内輸送の効率化九州北部までと比較すると国内陸送距離が約1/6、片道3時間削減となり、CO2排出量が85%削減、2024年問題対応として持続可能な輸送を構築しています。
2. 阪神港接続による輸送安定性外航フィーダーではトランシップ港経由で度々遅延が発生。しかし阪神港経由ではスケジュール安定性がもたらされ、着荷の定時制が向上しました。コストと輸送品質、労働・環境負荷低減という各要素で効果があり満足しています。
今後の展望をお聞かせください。
阪神港に中近東・中南米向けの直航航路が開設されれば利便性が高まるので同航路の誘致を期待しています。また志布志港だけでなく同県の細島港と阪神港の内航フィーダーの誘致も期待しています。これにより宮崎県の企業として地元のインフラを活用し県の経済発展に微力ながら貢献したいと思います。内航フィーダー並び基幹航路維持拡大に向け活動している阪神国際港湾㈱のご協力を仰ぎ、今後も輸出入物流の効率化を図っていきたい所存です。
番外編タイヤの“ちょこっと”豆知識
①乗用車タイヤと
オートバイ用タイヤの違いは?
乗用車のタイヤは正面から見て平らですが、オートバイのタイヤは山型になっています。オートバイは車体を傾けて曲がります。その時タイヤの接地面積が変化しないように山型に設計されています。
②コンテナへのタイヤの詰め方は?
タイヤの輸出入はパレットを使用せずタイヤを直接コンテナに詰めていきます。タイヤを横にして積み上げる「平積み」レース編みのようにタイヤを積み上げる「レース積み」の2種類があります。「レース積み」の方が「平積み」に比べて20%前後積載効率が向上します。タイヤが汚れたり傷ついたりしないように船会社様には綺麗なコンテナを用意していただいています。
③海外ではどんなタイヤが売れている?
当社では北米・中近東にはSUV用タイヤを多く輸出しています。北米では当社のFALKENブランドのSUV用タイヤが非常に人気です。欧州向けには高速走行可能なオールシーズンタイヤを多く輸出しています。